Tere!アフヴェンです🤗
今回はエストニアの冬のイベントをご紹介します。今は12月ですが日本でもアメリカなどのイベントでも聞いたこともなかったのでとても興味深かったです。
11月で有名なイベントというとハロウィンですが、実はエストニアには他にも似たような?日が2つあります
2020年は11月11日 Mardipäev(マルディ パエブ) 英語だとセントマーチンの日、そして11月25日はKadripäev(カドリ パエブ)英語だとセントキャサリンの日
どういうイベントか簡潔に言うと子供たちがそれぞれの日にそれぞれの衣装を着てお菓子をもらいに近所の家に訪問します。ハロウィンにそっくりなんです
そして、ハロウィンもきっちりやるそうなので大人にとっては11月中に3回もお菓子を用意しなくてはいけない日でもあります
とあるエストニア人は「大変だよ~
」と言っていました。一か月に3回って多いですよね笑
子供にとってはラッキーチャンス
詳しく説明していきます!※ここで紹介する話はすべてエストニア国内のお話です。
Mardipäev(マルディ パエブ)
ある日、聖マーチンが雪の中で凍えた乞食と出会い、彼のコートを半分に切ってその乞食に与えたという話が元になっています。その為、この日になると子供たち(厳密には若い人)は暗い服装に逆さまのコート、毛皮(動物の恰好)、つけひげ、怖いマスクなどで着飾って近所を回ります。子供たちが家に来たらチョコレートなどのスナックをハロウィンみたいにあげます。マスクは小学校で手作りで作ることもあるそうです。
伝統的な行事では家のドアを開けたら歌を歌います。そして穀物やえんどう豆などを家の相手に渡すまたは床に置いて豊穣奇岩や幸せを願います。訪問者はゲームなどを楽しみ訪れた家の家族に来年の幸福の為にバスケットを選ばせます。ついに家を去るときに来年か次のカドリパエブにまた来ることを許可をもらい去ります。収穫したお菓子や食べ物でパーティを行ったり分け合ったりすることもあります。
Kadripäev(カドリ パエブ)
聖キャサリンは牛の繁殖の守護聖人および出産に関しての聖人になります。この日はマルディパエブとは反対に美しい白いドレスをまとい頬を赤くしてお祝いします。マルディパエブと対になって女性の日とされていますが、男性も女性も同じように着飾りお祝いします。
伝統的には衣装を纏った人々は歌や楽器を弾きながら家を訪問します。ドア前で歌を歌い入室の許可を得ます。家に迎え入れられたら、なぞなぞ等のゲームをしたり果物を投げたりして遊び、お菓子をもらいます。そして、お別れに歌を歌いさよならを言います。
と、こんな感じですが、今では大抵家に訪問してお菓子をもらうという簡潔なものになっています。また最近は、ハロウィンの方が影響が強いようで上記二つはやらない人も居るそうです。子供にとってはラッキーチャンスが3回ですから、やらないことはなさそうですが、行事としては薄れているのかもしれませんね。悲しいことに今年はコロナの影響で誰も来ることはありませんでした仕方ないですね・・・。
📷マルディパエブとカドリパエブ用のこんなお菓子も売られていました。
エストニアのクリスマス
エストニアのクリスマスはユウルドゥ(Jõulud)と言われ、12月になると急にクリスマスらしい雰囲気が増し、各地に大きいクリスマスツリー(ユウルクースク/Jõulukuusk)が設置され始めます。その木は70年以上も経過した歴史ある木だったりします家庭に飾るツリーは購入したり自分の土地にあるツリーの木から持ってきます。通常1月5~7日頃まで飾られます。
📷今年の義実家のツリー庭からとってきた17年ものです。飾り付けがすごくきれいです
クリスマスは家族で過ごす日なのでエストニアの伝統的なクリスマスディナーをみんなで食べます。食事にはブラッドソーセージ、ポークステーキに焼きたてのジャガイモとザワークラウトを添えたものは必ず出ます。
余談ですが私は当初エストニアのクリスマス料理を勘違いしていました。
話を戻します。その他に子供のいる家族は、クリスマスイブの夜に窓辺にスリッパを置きます。サンタクロースのお手伝いをする小人パカピック(Päkapikk)がお菓子を持って来るためです。そして子供たちの行動をチェックしてサンタに報告します。英語圏だとDwarfかElfにあたる存在ですが細かい部分で文化の違いがあるようです。この辺りは掘り下げると長くなりそうなので割愛。
伝統の一つとして教会へ行ったり、家族の墓地を訪れキャンドルを灯したりしました。サンタクロースは家を訪問し家族に贈り物を配り、感謝の印として詩を読んだりしたそうです。そしてジンジャーブレッドがクリスマステーブルに追加されました。先日、2013年に放送された番組で、エストニアの島のひとつであるキフヌ島で上記の様な伝統的なクリスマスが祝われている再放送を見ました。現在は家族によるのだと思います。
☆キフヌ島へ行った話は画像をクリックコチラ
基本的にエストニア人は日本人と同じように宗教色が強くない民族なので、たくさんの人が教会へ行くことはないように思います。身内は行っていないですね。しかし、エストニア人の友人は家族でお墓を訪れたと教えてくれました。写真を見せてくれましたがとても幻想的でキャンドルがキレイでした。
📷友人が送ってくれた写真。場所はTartu(タルトゥ)
またソ連の占領時は政府が宗教的なお祝いを根絶しようとクリスマスを大みそかのお祝いに置き換え、サンタクロースを霜の精の老人(ナーリヴァナ/Näärivana)に変え、教会に行こうとする若者を阻止したりと根絶を試みたようです。ひどいですね老人とはロシアのジェド・マロースのことです。(ロシアのクリスマスは年明けで中々面白い文化なんです
)※名前をクリックすると説明リンクに飛びます
エストニアの冬のイベントを紹介しましたがいかがだったでしょうか?最初に紹介したマルディパエブとカドリパエブはコロナの為実際に体験できませんでしたが、来年に期待したいと思います
それではこの辺で
Head aega(ヘアド アエガ)👋🏻