サラダとハーブを添えて
おこげを添えて
先だってもお伝えしました通り、イランでもコロナ関連の規制が解除され、再び人々の交流が見られるようになりました。それに伴い、自宅に友人知人を招待して手作りの料理でもてなす、大勢の人々と会食をするという従来の慣習も戻ってきています。
日本では普通、事前の約束や予約なしに誰かの家を訪ねてご馳走にあずかる、ということはきわめて少ないのではないでしょうか。しかし、イランでは以前よりは幾分減っているように思われるものの、地方や郡部などを中心に、特に約束もなしに訪ねて来た人が話し込んでそのまま食事時にずれこみ、あり合わせの食材で作った食事をホストと楽しむ、というケースは少なくありません。
今回は、大人数であっても比較的手間がかからず、また日本にある材料で手軽に作れると思われる「ドジョウインゲンとひき肉の炊き込みご飯」(ペルシャ語でルビヤ・ポロウ)の作り方を皆様にご紹介してまいりたいと思います。
<用意するもの>;6人分を目安にしていますが、ご希望の人数に合わせて加減してください。
牛ひき肉または小さめに切ったもの;500g
ドジョウインゲン;300g
米(できればインディカ米);7合
ターメリック、胡椒、シナモン、ショウガの粉末、塩;それぞれ適量
サラダオイル;適量
玉ねぎ(普通の大きさのもの);1個
トマトペースト;カレー用スプーン5杯(トマトケチャップで代用してもよいと思います)
サフラン;少量
ジャガイモ(お焦げ用);中程度の大きさのものを2個
<作り方>
1.米を最低1時間は少量の食塩を入れた水に浸けておく。
2.ドジョウインゲンの筋を取り除いて洗い、1~2センチの大きさに切ったものを、あらかじめ下茹でし、ざるにあけて水を切っておく。
3.玉ねぎはみじん切りにして、適量のサラダオイルとともにフライパンで少々炒める。
4.3.にひき肉または、小さめに切った肉を加え、肉の中に火が通るまで炒める。
5.下茹でしたドジョウインゲンを加えてさらに炒め、トマトペーストを加え、全体によく混ぜ合わせる(ドジョウインゲンメ肉のソースの出来上がり)。
6.適量のターメリック、胡椒、シナモン、ショウガの粉末、塩を加え、味を整える。
7.おこげ用に、ジャガイモの皮をむいて7mmぐらいの輪切りにし、さっと水洗いして水気を切る。
8.別の鍋で水を沸騰させ、あらかじめ水に浸けておいた米を入れ、半煮えの状態でざるにあけて水を切る。
9.鍋の底に3mm程度のサラダオイルを入れて熱し、おこげ用のジャガイモを底に敷き詰める。
10.ドジョウインゲン・肉のトマトペースト煮ソースを交互に入れ、布巾などで包んだ鍋のふたを被せ、弱火で30分ぐらい蒸らして出来上がり。
11.大皿に盛り付け、季節に合ったサラダや香の物、ヨーグルトなどを付け合せに添えてお召し上がりください。
以下に盛り付けの例を示しますので、ぜひご参考にしていただければと思います。
おこげに薄手のパンを使った例
なお、今回のレポートではこのメニューの最も基本的な作り方をご紹介しましたが、ドジョウインゲンとひき肉のソースを作る際に細かく刻んだニンジンを加えても、また違った風味が楽しめます。
これからも、日本で入手できる材料で手軽に作れると思われるイラン料理のレシピを随時ご紹介してまいりたいと思います。どうぞ、お楽しみに。