テヘラン事務所でのレザーさん。親日家とあってデスクには日本の国旗も置かれています
日本人旅行者と記念撮影;「皆とてもイランを楽しんでくれました。リピーターになる人もいます」
ようやく、イランとアメリカの間で待ちに待った、戦争終結に向けての合意覚書が成立しました。去る2月28日にアメリカとイスラエルによるイランへの軍事攻撃が始まって以来、これまで全世界がイラン情勢を固唾を呑んで見守る日々が続いていました。読者の皆様もきっと、同じような気持ちではなかったでしょうか。イランでは先だってようやくインターネットによる海外とのネット通信が約3か月ぶりに再開されました。しかし、事態は今なお予断を許さないのが現状です。日本の外務省が発表している安全情報でも、イランについては危険度が今なお最高レベルの4(即時退避勧告)に留まっており、政府側としても邦人の安全確保上まだレベルの引き下げには至っていないようです。確かに、イランと外国とを結ぶ空の便も、近隣諸国を中心に少しずつ再開されてきてはいます。しかし、特に日本など、イランへの直行便のない国との行き来は、乗り継ぎの回数が増えるなど平常時よりもルートが複雑化、長時間化し、また安全上の問題など多くの問題が残っています。こうした事情などから、以前のように日本からイランへ気軽に旅行できる状態に戻るには、まだしばらく時間がかかるものと思われます。
そのような中、長年にわたり日本とイランの間を往来し旅行業に携わっているイラン人、レザー・ジャリ―ルザーデさんに貴重なお話を伺う機会を得ました。レザーさんはお仕事柄、日本とイランを頻繁に行き来され、また日本人を対象にお仕事をされていることから日本語もご堪能です。現在、日本人向けのイラン旅行プランを専門とするソフィア株式会社取締役会のメンバーとして、これまでに数多くの日本人観光客向けのイラン旅行・ツアー計画などに携わってこられました。しかし、昨年6月の12日間戦争、そして昨年末からのデモ、それに続く今回の戦争で来日もままならず、本来は昨冬の来日の予定が大幅に遅れていたとのことでした。そして、状況が少々落ち着いた先月中旬過ぎに、ようやくトルコ・イスタンブールと中国経由で来日できたということです。今回は、そうした大変な状況の中で来日されたレザーさんへのインタビューをお届けしてまいります。
筆者(以下Q);まずは、お疲れ様です。特に昨年末からのデモにはじまり、アメリカとイスラエルによるイランへの軍事攻撃がはじまり、イランでのインターネット遮断、そして予断を許さないながらも小康状態に入ったと言われる不安定な中、来日できて本当によかったですね。まずは、レザーさんが今のこの仕事を始められたきっかけ、そして特に日本人向けの旅行業を始めようと思いたったきっかけについてお聞かせいただけますか?
レザーさん(以下R);私は若かった頃、日本にいたことがあり、その時に観光という構想を初めて思いつきました。後述しますが、イランには世界遺産を初め多くの見どころが存在します。しかし、それは欧米などの見どころに比べれば、当時はそれこそ日本人の間では今よりももっと知名度は低く、日本にはある意味でその点での余白・潜在的可能性が多分にある、つまり、日本にはイランへの観光客誘致に向けた職業の大きな機会があると感じました。そこで、日本人観光客をイランの古都に送り込むことで、イランの真の文化を日本人に紹介しようと試みたのです。また、観光産業を通しての雇用創出により、母国イランの同胞のためにも何か貢献したいと考えました。いずれにせよ、この産業は両国民の間の平和というメッセージを担っており、尊重されるべきものだと考えています。
観光業界でキャリアをスタートさせた主な理由は、高収入が見込めること、他の業界とはまた違った業務内容の多様性、起業家精神を発揮できる潜在的な可能性、そして国際的なネットワーク構築の機会に魅力を感じたことなどが挙げられます。それから、この業界は平和産業であり、さらには他の業界に比べて初期投資が少なくて済み、異文化との直接的な交流が可能であることも大きな魅力だと思います。そして、この道を選んだその他の主な理由としては、観光業は単調なオフィスワークから解放され、新しく刺激的な職場環境を体験できるという多様性と躍動性を秘めていること、経済成長の主要な原動力であり、多様な雇用機会(ガイド、ホテル経営、運輸など)を創出していることが挙げられます。また、この業界や関連業務にたずさわることで文化交流につながり、世界中のさまざまな人々、伝統、言語に触れられ、人前で話すスキルなど、ソフトスキルを開発・強化できることも、理由として挙げられると思います。
Q.なるほど、観光業に秘められた様々な可能性やメリット、性質に魅力を感じられてのことだったのですね。では、現在のレザーさんの主なお仕事の内容はどのようなものでしょうか?もう何年ぐらいこの仕事をされていますか?
R. 現在、私はテヘランにあるメフラバーン・サイヤール・ドンヤー旅行サービス会社の取締役会長を務めており、またソフィア旅行会社の取締役会メンバーでもあります。さかのぼって説明しますと、私は1998年から観光業界で働いており、初期の頃から日本からの観光客の対応を始めました。日本人向けのイラン旅行ツアーを企画し、日本人のお客様をイラン旅行にご案内するのが主な業務内容です。
テヘラン事務所でのレザーさん。日本を対象に業務を行っていることから、デスクには日本の国旗も
Q.1998年と言えば、もう30年近い年月ですよね!しかも、当初から日本人観光客の対応をなさっていたとは、日本との関りも相当に長いのですね。ですから、日本語や日本の文化にも親しまれ、日本のことをよく知っておられるからこそ、日本人を対象としたお仕事に向いていらっしゃるのだと思います。ところで、戦争前は、1年間に何回ぐらいイランと日本を行き来されていましたか?
R. 戦争前は実際のところ主に日本に在住して観光業に従事し、年に4~5回ほど行き来していました。しかし近年は、戦争の影響や航空券・観光サービスの価格高騰により、往来回数が減っているのが現状です。現状からして、渡航移動中の安全を考えればやむを得ないと思います。何とか状況が一刻も早く改善され、以前のようにもっと回数多く日本とイランを行ったり来たりしたいです。
Q.年に4,5回とは決して少なくないですよね。それだけイランを旅行する日本人もいたのだと思います。早く現在事態が収束して以前のように頻繁に行き来できるといいですよね。イランと日本を頻繁に往来することは、私自身の願いでもあります。では、昨今の戦争が発生する前は、ソフィア株式会社を通じてイランを旅行する日本人は1年間に何人ぐらいいたのでしょうか?
R.戦争前は変動はあったものの、ソフィア社を通じて毎年200人がイランを訪れていました。日本の近隣諸国や欧米諸国への渡航者に比べれば少ないかもしれませんが、それでもこれだけのお客様がイランを訪れてくれたことは非常に嬉しいもので、将来的に増えていくのではと思っていました。ですがそうした矢先、特に2025年と2026年初頭にかけての戦争の影響で、これらの年はイランの観光業にとって非常に厳しい年となり、イランの観光業界関係者は大きな損害と損失を被り、多くの観光客を失いました。そのため、今となっては戦前の時代にすぐに戻ることは非常に困難かと考えています。しかしながら、ありのままのイランの姿を世界に紹介していきたいと思っています。
Q.毎年200人もの日本人がイランに旅行していたのですね。これは本当に大切なことです。これからもっと、その数が増えてほしいものです。ところで全体的な傾向として、日本人に特に人気のあるイランの旅行スポットはどこでしょうか?また、どのような旅行プランが好まれていますが?
R.外国人観光客にとって、南部シーラーズのペルセポリス遺跡群、伝統的な街並みが残る歴史ある中部ヤズド、世界遺産にもなっている中部イスファハーン(ナクシェ・ジャハーン広場、ヴァーンク・キリスト教会、チェヘル・ソトゥーン宮殿、アーリーカープ宮殿、イマーム・モスク)、そしてテヘランにあるガージャール朝時代のゴレスターン宮殿、かつてパフラヴィー朝の夏の離宮として使用されたサアダーバード宮殿、シャヒード・モタッハリ学校、イラン考古学博物館などの史跡の他、アルボルズ山脈の斜面の自然豊かな地域が、最も人気の観光地となっていますね。
日本人の間でも人気の高い、イラン有数の観光名所・中部イスファハーンの三十三間橋にて
Q.なるほど、やはりユネスコ世界遺産にも指定されているところはさすがに知名度も高く、人気がありますね。このようなイランの見どころは、日本はもちろん、世界に向けてどんどんアピールしてよいと思います。ところで、日本や世界の旅行博覧会に参加されたことはありますか?その際、イランやイラン旅行に対する来場者の反応はどうでしたか?
R..私はこれまでに、世界各地の観光展示会に数多く参加してきました。毎年、日本観光協会主催の観光博覧会、ドイツ・ベルリン国際観光見本市(ITBベルリン)、そしてスペイン、トルコ、フランス、イタリアの展示会にも参加しています。ですが、こうした展示会の来場者の中には、残念ながらイランの歴史や文化について十分な知識をお持ちでない方々もおられました。それは、メディアでの宣伝不足が原因でしたが、分かりやすく丁寧に説明することで、イランに旅行してみようと決意された方がいらっしゃったのも事実です。
イランで開催された「ワールド・ツーリズム・デー」のイベントにて
Q.では実際に、ソフィア旅行会社を通じてイランを旅行したお客様の反応はいかがでしたか?イランに対する彼らの印象は変わりましたか?
R.実際にイランを旅行し帰国された日本人のお客様からのご報告では、ほぼ全員が例外なくイランの史跡の素晴らしさ、文化の豊かさ、そして人々の親切さについてお話くださいました。しかも皆さん口を揃えて「自国のメディアではイランの現実や自然の美しさを実際に目にすることができなかったため、またイランを訪れたい」「こんなに見どころのある素晴らしい国だとは知らなかった」と仰っています!皆さんとっても喜んでくれて、すごく満足していたご様子でした。こういうご感想に触れると、まさに観光業者冥利に尽きるもので、この仕事にやりがいを感じます。
Q.なるほど、まさに「百聞は一見に如かず」と言われる通りですよね。それまでに聞いていた内容と、実際に訪れてみたイランの現実とは、相当の開きがあったということだと思います。180度イメージチェンジ、パラダイムシフトしたと言ってもよいのではないでしょうか。こういう人がどんどん増えてほしいものです。実際に、筆者と主人が日本で新たに交友関係ができた日本人の方々も、私たちのイランでの実体験をお話ししたり、動画映像などを見てもらったりして、ほぼ全員が「イランのイメージが180度変わった」「自分も行ってみたい」と言ってくれています。ところで、今年2月28日から始まった戦争の影響で、レザーさんのお仕事にも大きな影響が出ていると思います。大変お聞きしにくいのですが、実際のところ、特に国内デモが始まった昨年末以降、現在のお仕事の状況はいかがでしょうか?
R.正直申しまして、年末のデモ開始と2月28日の第三次戦争勃発により、イランの観光業は深刻な打撃を受け、旅行代理店や大手ホテル業界はほぼ全てが職を失っているのが現実です。実際に、国内外のツアーガイド、運輸・旅行会社、エコロッジなど、観光産業周辺の多くの企業も倒産してしまいました。これらの企業は直接的な被害を受け、失業に追い込まれています。それから、先ほどもお話ししましたように、戦争の影響で航空券・観光サービスの価格が高騰していることから、私自身の日本・イラン間の往来回数も減っているのが現状です。
Q.残念ですが、やはり予想通りですね。現状からしてやむを得ないと思われます。コロナ禍が収まってようやく、というところでこうした事態が生じたのは、何とも不運ですし、一刻も早く事態の収束を願わずにはいられません。イランは確かに今、とても厳しい状態にありますが、戦争が終結しイラン情勢が落ち着いたら、まずどのようなことを計画しておられますか?
R.今、私たちは他国から仕掛けられたこの戦争が愛する祖国の勝利とともに一刻も早く、完全に終結することを願っています。私共は戦後を見据えた計画を立てており、日本のパートナー企業とも会合を重ねてきました。戦争が終結すれば、イランの観光業は必ずや新たな息吹を取り戻し、この産業の繁栄を目の当たりにすると信じています。外国人観光客の呼び戻しは信頼の再構築にかかっていることを忘れてはならないと思います。そのためには、イランの知られざる魅力を真摯に伝える広告宣伝活動を行い、イランに対するネガティブな、よくないイメージを払拭することで、一般の皆様の意識に信頼を築くことができるのではないか、と考えます。
Q.本当にそうですよね。あくまで筆者の個人的な考えなのですが、どうも日本のメディアはイランの本当の良さを必ずしも全ては報じていないように思います。筆者自身、24年間イランに滞在してまさに現実のイランを体感してきたのですが、メディアの報道とはかなり違うということを実感しました。一日本人としての筆者の目で見たり感じたりした素朴な感想や実体験、メディアには出てこないイランの魅力をお伝えするのが、このテヘラン便りの主な目的ですが、レザーさんの視点で、日本人に特に注目して欲しいと思われる、イランの魅力や見どころはどんなことでしょうか?
R.ご指摘の点はもっともです。日本での私の認識と経験から言えば、私たちは世界で起こっている問題や出来事にもっと注意を払い、世界における正しい立場を保つ必要があると思います。それは、日本がアジア大陸に位置し、あくまでもアジアの国とみなされているからです。日本はあくまでもアジアの国として、しかも欧米軸ではなく自国軸、日本軸で世界の情勢を客観的にとらえるべきではないでしょうか。日本人は善良で教養のある国民であり、長年にわたり、豊かで根深い文化によって東アジア文明の発展に貢献してきたことを証明してきています。国民同士の文化交流と対話は、文化の繁栄につながるものと考えます。
「日本とはまた違うイランの古代遺跡に触れた日本人は、イランの豊かな歴史と文化を体感します」
Q.仰る通りですね。日本は極東アジア、イランは西アジアと両極端ですが、両方ともアジアに位置し、文化面で共通点も多く、また古くからシルクロードを通じて交流し、友好関係を育んできています。特に、世界情勢が複雑化している現代だからこそ、そうした古くからの関係を生かし、今後ますますの両国間の文化交流の発展につなげてほしいものです。では、イラン人観光業者さんとして、日本人に特にお勧めしたいイランの観光名所はどこでしょうか?
R.ご存知のとおり、イランは世界で最も長い悠久の歴史を誇る国の1つであり、イランには多くのユネスコ世界遺産が存在します。日本人観光客に最も人気のあるスポットには、紀元前のペルセポリス遺跡群、古い街並みと美しい防風林や貯水池がある砂漠の都市ヤズド、古都イスファハーン(ナクシェ・ジャハーン広場、大モスク、アーリーガ―プー宮殿、チェヘル・ソトゥーン宮殿)、テヘラン・バザール、ゴレスターン宮殿複合施設、旧式の伝統的なバザール、イラン考古学博物館、サアダーバード宮殿、アルボルズ(エルブルズ)山脈の絶景が臨めるテヘラン北部ダラケ地区などです。もっとも、これら全てを見て回るには旅程として最低6日間の滞在が必要だと思います。イランにもう少し長く滞在されたい方には、北部カスピ海のビーチやペルシャ湾に浮かぶキーシュ島もおすすめです。何しろイランは日本の4倍半もの国土面積があり、同時に夏と冬が楽しめるという不思議な体験ができます。東京とほぼ同緯度にあるテヘランで冬にスキーをしている最中に、そこから1000㎞離れたペルシャ湾岸では海水浴が楽しめますよ!
Q.なんだか、聞いているだけで見どころが満載、と言う感じでワクワクしますね。本当に、現在の戦争関連のニュースに出てくるイランではなく、本来のこうした独自の魅力や素晴らしさを日本の皆様に見ていただきたいものです。ただ、現状では日本人の筆者から見ても、残念ながら日本のメディアではそうしたイランの真の素晴らしさがほとんど報じられていないように感じられます。長年日本や日本人に関わってこられたイラン人として、日本のメディアにどのようなことを望みますか?
R.メディアは「社会に事実を伝える」という非常に重い責任を担っていると思います。実際にイランに行って現地の様子を見ていない、体験していない人は、どうしてもメディアの情報に頼らざるを得ません。そうするとどうしても、手近にあるメディアの報道を信じるしかないでしょう。イランに関する日本のメディアの報道は、アメリカの影響を大きく受けているように思われてなりません。イランの現実をほとんど知らない日本人が想像するイランのイメージは「砂漠」「暑い国」「厳しいイスラムの国」に始まり、特に今回の件も相まって「戦争」「危ない」というものが先走りしているようです。ですが、実際のイランは広大な国土に豊かな歴史文化、自然の多様性、おいしい料理、親日的でもてなし好きな人々など、魅力が盛りだくさんです。また、確かにイスラム教国ではあるものの、キリスト教徒やゾロアスター教徒などもおり、またそもそも多民族国家であることから、異文化・外国人を受け入れやすい国民性やお国柄であり、何かあったら周りの人がすぐ助けてくれることも多く、一般に考えられているより治安も良好ですし、安心してご旅行いただけます。ですから、イラン人として、日本のメディアにはアメリカのメディアだけを拠り所とするのではなく、イランに関するこうしたプラスの材料や良いニュースを是非、日本の一般の皆様に伝えてほしいと思います。真実が明らかになるのは、ジャーナリストが現地で何かを感じた時ではないでしょうか。どの国にも独自の法律があり、私たちはそれを尊重する必要があります。欧米の視点から脱却し、あくまでも純粋な日本のメディアの視点から見た、ありのままのイランを報道していただくよう望みます。
日本人観光客と。「イランは一般的に考えられているより外国人が旅行しやすい国です」
Q.仰る通りですね。筆者も実際に通算24年間にわたりイランに滞在して、メディアや学校の教科書にも出てこなかった色んな現実を見てきました。その結果、メディアや学校で習ったことはほんの一部であり、むしろそれまで見聞きしていたメディアの報道とは大きく違い、またイランの持つ本当の魅力がほとんど報じられていないと感じました。イランに来てその現実に触れたからこそ、イランの本当の魅力が理解できる、メディアや教科書に出てこない良さや素晴らしさが沢山見られたと実感しています。筆者は今後もこのテヘラン便りでそうした盲点やほとんど知られていないイランの魅力、つまりは日本や「アメリカのメディア」とは一線を画した内容を伝えることに今後も努力していくつもりです。では、最後に、「テヘラン便り」の読者の皆様にメッセージをお願いします。
R.確かに現在、戦争の影響でイランは逆境に瀕しています。ですが、人生の苦難や困難と同様にそれも必ず終わり、美しい朝が再び訪れると信じています。明けない夜はありませんし、春の来ない冬もありません。人生いつでもこれから、今日からが出発です。だからこそ、人生は続いていくことを忘れずに、視点を変え、より良い人生と未来を築いていくのは私たち自身だと考えます。何よりも、イランとはそもそも「他の国から人々をもてなす人にやさしく接する人」を意味する「アーリア人」の国です。勇気を出して、未知の国イランに是非足を踏み入れてみてください。きっと素晴らしい、それまで予想もしなかった体験や人々のもてなしが皆様を待っています。最後に、イランで再び日本人観光客の皆様にお会いし、精一杯おもてなしができますことを願っております。
―この度は本当に有難うございました。レザーさんの益々のご健勝と、お仕事でのご成功、そして御社を通じてイランを訪れる日本人観光客が益々増えますことを願っております。
経由地のトルコ・イスタンブールにて。「戦争の影響でいつもより複雑なルートをとらざるを得ず、イラン―トルコ―中国―日本という何とも回り道的な来日旅程となりました」
皆様もご存じの通り、過去数カ月にわたる戦争の影響で、特に中東便は大きな混乱が生じており、イランも先月やっと近隣諸国を中心に一部のフライトが復活している状態です。そのような中での今回の来日は、レザーさんにとって平常時の順当なルートよりも乗り継ぎが多くなるなど大変だったようです。しかしながら、日本とイランを結んでの観光業に携わっておられることから来日はどうしても必要だったため、困難を押して来日してくださいました。そうした非常に貴重なお時間を割いて今回のインタビューに応じてくださったレザーさんに心から謝意を表するとともに、レザーさんの懸命な活動が日本・イラン間の旅行者の往来の増加、ひいては両国間のより深い文化交流・理解につながることを心から祈願しております。そして、一刻も早くイランを初めとする中東情勢が落ち着き、日本・イラン間の往来がしやすくなってより多くの日本人の方々がイランへ足を運び、1人でも多くの方々に、決して「戦争」や「危険」といった悪いイメージではなく、「豊かな歴史と文化」「優しさにあふれ寛大で親日的な人々」「多様な気候風土と見どころの多さ」「おいしい郷土料理」など、本来のイランの素晴らしさに触れていただける日が来ますことを願って、今月のレポートを締めくくりたいと思います。
「イランを実際に訪れたお客様には、それまでのイランに対するイメージが180度変わった、と言う方も決して珍しくありません」
