Tere!アフヴェンです♪
この間、人生で初のハンティングに参加させてもらいました!
エストニアなどの北欧や、寒い地域に生息する、ヘラジカをGetするのが目的です。
通常は朝から日が暮れる前、または獲物が捕まるまで、行うそうです。
銃を扱うハンターは、免許取得が必要で、国からノルマが課せられています。
数を達成できないと罰金が科され、狩りすぎてもダメ!とのこと。ちゃんと管理されている証拠ですね。
ヘラジカは、こんな角を持った、大きい鹿科の動物です。
角先の数が多いほど、長く生きていることになり、大きいと体調3mもあります!
エストニアの動物注意の道路標識が、ヘラジカになっているくらい衝突事故が多く、車で衝突した時の衝撃は相当です。
フロントガラスは粉々になります…
ヘラジカはエストニア語ではPõder(プデル)といいます。英語ではMoose(ムース※Elkは別種)。
ヘラジカハンティング当日の様子・必要な物一覧
ハンティングの日は、朝9時から、特定の場所に集合します。
メンバーは、狩りをする敷地のオーナー達と、その家族と、ハンターになります。
今回の参加者は、ハンターと合わせて26人位で、ほとんどが男性。
いかつい雰囲気の中、日本人一人で参戦。女性は他に2人いました。(多分オーナーの奥さん)
ハンティングに参加する上で、必需品をまとめてみました↓
◆蛍光オレンジのベスト:ハンティング時に着用が義務付けられている。
◆汚れでもいい上着上下(マウンテンパーカー):道のない森を歩くので汚れてもいい物(登山用等のしっかりしたものが良い)
◆長靴:地面がぬかるんでいたり、途中で川や沼があったりする為。
◆帽子(ニット帽やつば付き帽子など):木の枝が頭に当たるので守る為。
◆厚手の手袋:枝をかき分ける際、手に刺さったりするのを防ぐ為。
◆速乾性のインナー:必須ではないが、歩いていると汗をかく為あれば良し。
初参加の人は、顔を見せるという意味で、全員に挨拶をしに回ります。(私は教えてもらえなかった為スルー…)
男性陣は懐にアルコールを忍ばせ、回し飲みしてました。
森とはいえバイキングの末裔だけあるな~なんて思いました笑。(このコロナ禍で回し飲みはお勧めしませんが…)
顔合わせも済み、スタンバイすることに…。
森を囲む様に、1人ずつ 約2,3mの間隔を空け、始まりの合図が聞こえるまでスタインバイ。
森の中でも目立つように、オレンジ色のジャケットを着ることが、義務化されています。
法律改正で、色はオレンジのみと決まったそうです。(蛍光の黄色は不可…居たけどね)
出発の合図は、分かりやすいのかと思いきや
「じゃあ行くか~」みたいなゆるっとした感じで始まり
みんな一斉に「Hou!!(ホウッ)」などと、声を出しながら森を突き進みます。
大きな音を出して、ヘラジカを追い込むんだそうです。
私は余裕がなく、声は上げられませんでした。(夫に少しとがめられた笑)
余裕が出ない位、舗装されていない森を、歩くのはしんどいです。
途中の細い道の様な所に出たら、いったん列を整え、全員が揃ったら、再度歩き始めます。
ここまでハードとはいえ序の口で、1回目は無事に終了しました。
森を抜けた時の「助かった!!ついに出られたぞー!」と言う気持ちは、遭難した人ってこんななんだな…と思いました。
1回目の感想は「怖かった」です^^;
途中で、ずっと義父の後をくっついて、歩いていました。(夫は見えなくなったので笑)
2回目は、少し遠くのほうへ行くとのことで、ご近所の奥さんは離脱…
私も離脱したかったが、これも経験と思い継続。
2回目は遭難するのが怖いので、夫と一緒に行動することにしました。
今度の森は、先ほどよりもぬかるみ多い!(沼が多い…)
落ちた木の枝の上なら、歩きやすいかと思い足をかけたら、脆くてすぐにボキッ!と折れてしまったり、折れなくてもぬるぬるして滑りやすく、逆に危険でした。
川があれば飛び越えたりするのですが、水の近くの地盤は柔らかく、見た目では分からないので、勢いをつけて飛び越えようとした瞬間
足が土の中にはまり身動きが取れなくなってしまいました!
どうにかしようと反対の足に力を入れても、より深くはまってしまい靴を引っ張っても何をしても身動きが取れません。
夫と義父に見守られながらもがいていると、夫が戻ってきて後ろから抱えられるようにして引っこ抜かれ無事脱出することができました。
漫画みたいな出来事。スノボで雪に深くはまった時を思い出しました。
※足がはまってしまった時の様子(右上から下に向かって読みます)↓
他にも、川を飛び越える箇所がありましたが、デッカイ夫ですら、飛び越えられない川に遭遇した時は、どうするのかと考えていたら
なんと落ちている木の幹で、簡易的な橋を作り始めた( ゚д゚)ポカーン…
エストニア人すごいっすね…(;´・ω・)
他の人たちもそうやってやり過ごすんでしょうが、惚れ直しポイントでした。(本人には伝えてません)
夫の奮闘を動画でどうぞ…
2回目はトラブルがありつつも終了。義父はさっきの川で片足がずぶぬれになり離脱…。
私も離脱したかったがとりあえず継続…。
3回目は、少し余裕が出てきて、元気よく配置に着きましたが、開始して早々に低い枯れ木が体中にあたり、あざができるほどのダメージを与えに来て、今回で一番ハードなウォーキングでした。
最初から針葉樹の葉や、枝が顔に当たったりしましたが、今回は攻めてくる勢いで目に刺さりそうでした。
実際に刺さりましたが、咄嗟に目をつぶったので、眼球に当たらずに回避できました。
疲労もマックスになってきて、足も思うように上がらず転びかけたり、歩くペースが大幅に遅れたりと必死でした。(運動不足もある)
ここまできて獲物は捕まえられず…今日は終わりだー…という雰囲気で内心
「終わり?!やった~!!!!」
と思いましたが、4回目があるといわれ離脱を宣言・・・
したけど認められず強制参加笑
4回目は、最初こそ障害物のない道で、楽でしたがそれも最初だけ…。
必死すぎて他は記憶にあまりありません。
ただ辛うじて「ホーゥ…」とつぶやいていた位しか覚えてません。
そんな頑張りもあり、ついに銃声が2発聞こえヘラジカを捕まえた!という朗報が入り、みんなでヘラジカの元へ向かいました。
せっかくの機会なのでよぉ~くヘラジカを間近でみました。
体から湯気が立っていたので、さっきまで生きていたんだ…という事が分かりました。
”命を頂く”という事を、ひしひしと感じました。
ここからはヘラジカを分け合うための解体作業を行う為、義両親の家に向かいます!
ヘラジカ・ハンティング 解体作業!
【閲覧注意】ここから過激な表現・写真(加工済み)あり
家に到着後、広げたブルーシートに、ヘラジカを置き
まずは大勢の男性たちで、皮をはいでいきます。
そして不要な内臓部分を取り除き、びたんびたんとシートの上に置いていきます。
肉の部位で、最もおいしい部分を取り除き、大きなバケツに入れたかと思うと、いつも通りという感じで、義母に渡していました。
後で知りましたが、一番おいしい部分はみんなで分け合えないため、すぐに調理してみんなで食べるそうです。
大柄な男性が集まっても解体作業というのは、とても時間がかかるもので、皮をはぐだけでかなり時間が経過していたように思います。
そして順番に足を1本ずつ取っていきます。近づくと獣臭がしました(幸い、私は鼻詰まりの為、強く感じませんでした)。
この臭いの中、男性陣は手慣れたもので、大きく食べられる肉の部位を切り取ると、さらに切き分け人数分に振り分けていきます。
みんな肉屋さんになれるね~などと、のんきに見守っていました。
※画像をクリックするとぼかした部分が解除されます。
ここから閲覧注意解除!
赤い帽子を被ったおじさんが、主に肉を平等になるように分配していました。
肉の割り当ては、くじ引きみたいなもので、赤い帽子のおじさんが示した肉を、義父がリストに書かれた参加者の名前を、ランダムに読み上げ分配していきます。
その様子は築地の競りでも、見ている様な気になりました(今は豊洲ですけどね)
私は夫と2人で参加なので、合計で15Kg以上の鹿肉をGET!!!!
ひと家族でみんな、それくらい割り当てられていましたが、1匹のヘラジカで17人分を分け合えるなんて、ヘラジカって本当に大きいんだなと感心しました。
それに日常で、こんな量の肉を、見たことも持ったこともないし、驚きの連発!
ガタイの良い夫でさえ、持ち上げるのに苦労していました。
ウォッカは必ずついてます!笑
ヘラジカは弱火で、長時間火を通す必要があります。臭みも少なくとてもおいしかったです。(義母は料理上手♪)
鹿肉の分配が終わり、皆散り散りに帰って行き、私たちは獲物が取れないと思って用意していた、義母の手料理をたらふく食べました。今度は豚肉!!
上のワッフルは、ソビエト時代に、ロシアから持ち込まれた文化だそうで、今でもロシアで機械が売っているので、買ったとのこと。
お値段なんと60ユーロ!高い!
頂いたお肉は、家に帰ってから切り分けて、冷凍庫へ保存しました。
この作業が地味にしんどい。。。ひたすら肉を小分けに袋に入れて~と、ルーティンワークを淡々とこなし、肉は冷凍の棚1つを占領してしまいました。
1年くらいは優に持つと思います。次は春と言われましたが体力的に参加するのか検討したいところです。(分配の関係で強制参加の様な気も…もう肉はしまえないけどなー・・・)
ここ最近、ヘラジカ肉のひき肉で、ハンバーグと肉団子を作りました。
義父には燻製肉を、作ってもらいましたが、本当においしい!!
【エストニア】人生初のヘラジカ・ハンティングを体験しました! おわり
以上がハンティング体験でしたが、いかがだったでしょうか?
中々できない体験をさせて頂いて、翌日筋肉痛がひどかったですが、体験できたことに感謝しています笑
また面白い体験ができたらと思います。
それではこの辺で
Head aega(ヘアド アエガ)👋🏻
↓2021年のヘラジカハンティング記事もあります↓