エストニアの国民食と言われるカマ(Kama)をご存じですか?
古くからエストニアで親しまれてきた、栄養満点のいわばスーパーフードと、言っても過言ではないカマ!
カマとは何なのか?どうやって使うの?レシピはあるの?
と疑問に思った方も、いるかもしれません。
このブログで、カマの正体を、味や感想も含めて、ご紹介したいと思います!
最後まで、よろしくお願いします。
エストニアの国民食カマ(Kama)とは?
カマとは、大麦またはオーツ麦・ライ麦・エンドウ豆を、粉砕し粉にしたものです。
古代から、東ヨーロッパのスラブ系の人々に、知られていましたが、エストニアでは南部と東部のみに、知られていました。
今では、エストニアの国民食と言われるほど、エストニアならではの食材と、言われています。
カマの由来は諸説あり、ひとつは19世紀頃、ムルギマー(現在のヴィリャンディ地方あたり)から由来していると言われています。
もうひとつは、そもそもカマは、春に残った穀物を粉砕して、カマ粉にしたもので、その習慣はロシアからきたもの、という説があります。
カマは地域によって、使われる穀物が違い、南部ではオーツ麦を使い、えんどう豆を混ぜていました。
そして東部では、大麦を使い、豆類は入っていませんでした。
しかし現在では形が変わり、大麦またはオーツ麦・ライ麦・エンドウ豆に加え、小麦が含まれたものが、主流と言えるでしょう。
面白いことに、夏はカマの消費量が、一気に増えるそうです!
カマは夏の食べ物、と言う人も居ますが、年中食べることができます。
カマは腐りやすい食材だったので、カマ粉にするまで、穀物を茹で、乾燥させ、焙煎してから、粉砕する必要があったため、昔の人が家庭で作るには、大仕事だったようです。
↓ムルギマーと言えばムルギプデル
カマ(Kama)ってどんな味?おいしいの?
カマを体験した日本人のSNSの感想で、カマは”きな粉”に似ていると、いう方を見ました。
確かに豆が入っているので、きな粉と言われても、納得できますね。
色も香りも、きな粉に似ています。きな粉より黄色くないかも?
私個人としては、味は似ていないが、香りからきな粉を連想させるかな?と思います。
おそらく豆以外の穀物が、含まれているから、多少違うのだと思いました。
カマをそのまま食べることはありませんが、飲み物や、なんらかの生地にいれて楽しむ方が多いです。
私は子供の朝食に、オートミールやパンケーキを出す時、カマを大さじ1加えて、あげています。
なんたってスーパーフードですから、栄養満点です!
エストニア人にカマ(Kama)の事聞いてみた
エストニアの国民食と、言うくらいなので、さぞかしエストニア人が、愛してやまないのだろう・・・
と思いエストニア人家族や、SNSで聞いてみました。
エストニア人の声
ケフィア※かヨーグルトに入れる、という意見が多数。
さらにエストニア人の声
結果、大抵の人がケフィアやヨーグルトに、カマと砂糖を入れて飲む、という人が多かったです。
その中でも、ケフィアで飲む人の割合が、半数以上でした。
好んで飲む方が多いですが、たまにしか飲まない人や、好きではないと言う人も、中には居ました。
その他にも、りんごジャムを入れたり、シナモンを加えたり、自分の好きなように、カスタマイズする意見も多く、興味深かったです。
※ケフィアは、エストニアでケーフィル(Keefir)と、呼ばれています。
カマ(Kama)が含まれている商品
エストニアで買える、カマの商品を、いくつかピックアップしました!
1.カマ粉(Kamajahu)
エストニアで有名な会社、Tartu mill(タルトゥミル)から、販売されているカマ粉。
これを飲み物などに入れたり、生地に混ぜて使います。
2.カマ入りチョコレート 2種
あの老舗Kalev(カレフ)で、販売されている、カマ入りチョコレート。
板チョコと、個包装のヨーグルト味があります。(2024年6月現在)
板チョコを初めて食べた時は、コーヒーの味に似ていると思いました。
個包装の方は、カマの香ばしさに、ヨーグルトの酸味が加わった感じの味です。
どちらもちょっと面白く、食べやすいと思います。
3.カマドリンク(Kamajook)
無脂肪牛乳に、カマ粉と砂糖、ラズベリー、ブルーベリー等が入った、乳製品。
これなら自分で作らなくても、手軽にカマ入りドリンクが飲めますね!
4.カマボール シリアルのスナック(Kama pallid)
カマが入ったシリアル。牛乳などと一緒に食べます。
もちろん、そのままスナック感覚で、食べることも可能です。
私は子供の間食に、与えたりしています。
エストニアの国民食「カマ(Kama)」の使い方・レシピ3選!
伝統的なカマドリンク(Traditsiooniline kamajook)
もはや定番の飲み方。
カマドリンク 1人分
材料:ケフィア(ヨーグルトも可)1人分、カマ粉 大さじ1~2、砂糖 大さじ1~2(量はお好みで)、あれば飾り用のベリー類 適量
作り方:ケフィアとカマ粉、砂糖を、グラスに入れよく混ぜます。ベリー類を添えて完成。
暑い日は冷やして飲むのが、オススメです!
カマクリーム(Kamavaht)
カマをクリーム状にして食べるデザート。写真はゼリーに添えた物。
カマクリーム 1人分
材料:プレーンヨーグルト130 g、ホイップクリーム 100ml、砂糖 大さじ1、カマ粉 大さじ1~2、飾り用のベリーまたはクランベリージャム
作り方:生クリームに砂糖を加えて泡立て、ヨーグルト、カマ粉を加えて混ぜます。器にいれ、飾りを添えらた完成!
こちらもよく見られる食べ方ですね!
カマカキド(Kamakäkid)
エストニア人にも、馴染みのある人は少ない、昔の伝統的な食べ物。
カマカキド 約24個
材料:クリームチーズ 180g、カマ 大さじ山盛り3、砂糖 小さじ3、細かく刻んだレーズン 約30g、バニラシュガー、コーティング用カマ・砂糖・シナモン 適量
作り方:コーティング用以外の材料を、すべてボウルに入れ、均一な方間になるまでこねます。冷やして少し固めます。一口サイズの大きさに丸め、カマ、砂糖、シナモンを混ぜた物に入れ、粉をつけたら完成。
レシピ出典元;kokkama.ee @ragnevark
エストニアの方が、この食べ物はほとんど歴史上の物だ、と言っているのを見かけ、面白かったです。
私の義母は、小さい頃に食べたことがあるが、そこまで好きではないと、言っていました。
カマ(Kama)のデザートが食べられるお店
カマが入ったデザートは、カフェやレストランで、提供されています。
必ずあるというわけではありませんが、エストニアの伝統料理が食べられるところなら、あるかもしれません!
観光の参考に、1軒ご紹介します。
店名 | Restoran Kaerajaan |
---|---|
営業時間 | 月~木:12~23時 金~土:12~00時 |
住所 | Raekoja Plats 17, Tallinn |
エストニアの国民食「カマ」の使い方3選!レシピや味の感想も紹介!まとめ
エストニアの国民食、「カマ」を、レシピや味の感想を交えて、ご紹介しました。
カマを体験したくなりましたか?
調べてみると、国民食でありながら、頻繁に食べたり使ったりするのは、多くない様に感じました。
それでも、カマ粉を使ったお菓子を、パーティで振舞った!等の話も聞けたので、エストニアの国民食として、今もなお愛されているのだと感じました。
エストニアにお越しの際に、カマを食べる機会があれば、ぜひ体験してください。
お土産にカマ粉を買ってみるのも、いいかもしれませんよ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
References;
entsyklopeedia,Mulgimaa infoportaal,Õhtulet,kaerajaan,kokkama,entsyklopeedia,omamaitse.delfi,