日常生活

エストニアでの出産体験②

Tere!アフヴェンです♪

前回の続きをご紹介したいと思います!

↓前回のお話 エストニアでの出産体験①↓

エストニアで出産体験①Tere!アフヴェンです♪ あっという間に3月も終わります!皆様どのようにお過ごしですか? エストニアの私が住むユゲヴァ(J...

エストニアでの出産

人工的に破水させてから、お腹がどんどん痛くなってきました。

本陣痛ではないけどと、助産師さんからいくつか、陣痛をやり過ごす、アドバイスをくれました。

まず、足を広げて立つ

これは、全く痛みが緩和しなかったので、1回で終わりました(笑)

次に、バランスボールに乗る

これは割と効果があり、時々やっていました。

一番効果的だったのは、歩き回るでした。

ひたすら動物の様にウロウロと、室内を巡っていました。

そうこうしている内に夫が到着。

※コロナ禍で、立会人は入室前に、有料でPCR検査を受ける必要がありました。(当時で13.31ユーロ)

うろつく私の姿に面食らっていましたが、こちらはそれどころではなく、とにかく動いて紛らわす状態。

助産師さんが時々様子を見に来て、温かいシャワーを浴びるといいと、教えてくれたので、シャワーを浴びました。

痛いのは変わりませんでした…^^;

お昼頃、歩くのも辛く,ベッドで横になっていました。

陣痛の波が来ると、のたうち回るほどの痛さに見舞われました。

しかし、子宮口が十分に開いておらず、まだ分娩の時期では無いとの事。(経過は良好と言われました)

「笑気ガスがあるので、それを深く吸うとマシになるかも」

と、助産師さんに言われ、試しましたが

全く効かない

また助産師さんが、「麻酔を打つこともできるが、後で頭痛などの副作用もあるから、同意書にサインが必要」と説明してくれました。

痛いけど、頭痛やだな…と思い、渋ってしばらく我慢していました。

笑気ガスを多めにしてもらいましたが

やっぱり効かない

痛みにのたうち回っていましたが、我慢できなくなり、ついに麻酔を打つことを決心!

ちなみに、エストニアは基本無痛分娩で、希望がない限りは自然分娩にしないそうです。

後から、我慢する必要なかったな~、と思いました^^;

同意書にサインをしたら、数分後に麻酔科の担当が来てくれました。

体を動かすのも辛い状態で、何とか体勢を変え、背中に麻酔を打ってもらいました。

効果があるまで、少し時間がかかるが、効かなければ3回目の麻酔打つ、と説明されました。

(2回目はいつ打ったの?と記憶をたどりますが、もう記憶も曖昧になってきました^^;)

麻酔が効いて、落ち着いてきたので、用意してもらった、ランチを食べることにしました。

メニュー:じゃがいもとホワイトソース、ビーツのサラダ、ライ麦のサンドイッチ+ハム、きゅうり、コフピーム、ベリーの入ったゼリー

時々陣痛の波が来るので、そのたびに深呼吸をしてやり過ごしていました。

その間、隣で夫に見守られていましたが、何を思っていたでしょうねぇ(笑)

ご飯を食べ終わりしばらくすると、何だか痛みが強くなってきて、下から何かが出てくる感覚がありました。

ですが、まだ分娩に十分ではないと言われ、横になっていました。

が、どうにも我慢できなくて、産まれると思う!

と必死に伝えて、分娩の準備に入りました。

本当に時期が来ていたのか、今思い出しても、実は定かではありません。^^;

ついに赤ちゃん誕生!

産気づいたので、陣痛が来るのに合わせて、息みます。

なかなか出てこない…

初産だし、すぐに出てくる訳ないですが、本当に出てきませんでした。

すると助産師さんに

「いきみ方が違う…」

と言われ、少々パニックになりました。

「うん〇をする時と同じだよ」とアドバイスされ、「本当にそうなんだ?!」と頭のどこかで思いながらその様に再度息む!

すると「そう!上手!」とたくさん褒めてもらいました。^^ゞ

ただ力を入れるだけではないんだ…と新発見。

全く出てこないので、「うつ伏せに態勢を変えてみる?」と言われ、動くのも辛かったですが、四つん這いの姿勢で、再び息むことに。

やはり出てこない…

助産師さんの指示の元、色んな姿勢で試すも、赤ちゃんが出てくる様子がありません。

こちらもだんだん、体力が無くなっていくのを、感じました。

しかし、息まなくては出てこない

息むしか選択肢はないのですが、だんだん…

「あー…また陣痛来たぁ(疲れたよ)…息むか~。ふん!」

と、どこか冷静な?他人ごとな?自分が居ました。

辛いには辛いので、「いっそのことお腹切って取り出したい!」、「出てきた頭を引っ張りだしてほしい!」と弱気になっていました。

助産師さんに、呼吸方法をアドバイスしてもらい、その通りにしますが、息むと同時に大きく息を吐けないので、2回目息む時に息が吸えず、十分な力が入りませんでした。

息む力も弱かった様で、助産師さんから

「Don’t give up!(あきらめないで!)」

と頻繁に言われました^^; 一応頑張ってたんだけど…

どれくらい時間がったのか分からない頃、お医者さんらしき人が入ってきました。

気が付けばお医者さん2人と、助産師さん、助手の人?に囲まれていました。(全員女性)

「予定よりも時間がかかってる。まだ出てこないの?」と、たくさんお医者さんが来たようです。
↑夫が通訳してくれました。

助産師さんに、時間がかかりすぎなのか聞いたら、通常だと言われました…。???

ここら辺は記憶が曖昧ですが

いよいよ最終仕上げに入る感じで、助手の人がビニールを広げ

出産!!

初々しく息子を抱っこする夫

10ヶ月間お腹の中にいた我が子と初対面。

壮絶な分娩を経てクタクタの私は、

「なんか出てきた!」

が最初に思った事でした^^;

赤ちゃんはガーゼの帽子をかぶせられ、私の上に乗せてくれました。

当時と今思い返す感想は全く別で

産まれてすぐは、実感がわかず「お~…」と妙に落ち着いた感想でした。

今思い出すと、妊娠中と分娩時、育児中の事がすべて思い返されて、感動してしまいます。

3人になった家族で写真を撮ってもらい、赤ちゃんをキレイにしてもらい、病院で用意されたおくるみに包んでもらいました。

赤ちゃんを抱っこした夫は、ぎこちない様子で初々しかったです。

そして大きさの違いに驚きました。

出てきた自分の胎盤も見せてもらいました。
(お願いしたら見せてもらえます)

まぁ、レバーですね。

出産にかかった時間は、分娩に約3時間。

トータルで約8時間30分でした。

終わった頃には、夜になっていました。

ネットで見た初産にかかる時間は12~30時間とあったので、短い?と思いましたが、実際にはどこからカウントするのか分からないので、こんなもんかな?という感じです。

数時間後に、部屋を移動する為、それまで3人でゆっくり過ごしました。

入院する部屋は、通常の2人部屋と個室のファミリールーム(1日50ユーロ)が選べます。

家族と一緒に過ごしたい人は、個室を選ぶことになります。

ただし、一旦入ると退院するまで、出ることができないと言われ

うちはネコを飼っているので、ファミリームールはやめ、通常の部屋に、入院することにしました。

コロナ禍で制限され、面会もできません。

ちなみに、平均入院日数は3日と病院のサイトに書いてありました。

日本に比べるとかなり短いですね!

おまけ 健康保険と入院中の小話

健康保険について、気になっている方もいると思いますが、妊娠前は民間の保険に加入していました。(居住目的の場合は、保険加入必須)

エストニアでは妊娠が発覚し、お医者さんから証明書を貰い手続きすると、妊婦は3年間だけ健康保険が付与されます。

その為、検診費や入院費など、すべて自己負担なしで、対応してもらえます。
※最初の診断とエコーの写真代は、別途費用が発生します。

入院中のお話ですが、私が居た病院は母子同室で、赤ちゃんと24時間一緒に過ごしました。

個人的なイメージでは、別室で過ごすものと思っていたので、聞いてみると

10年前は別だったけど、今は一緒の方がいいという事で変わった、とのことでした。

実は、入院生活は私にとって、ちょっと辛いものになりました。

赤ちゃんが泣きやまない、体重が増えない、睡眠時間が短い、母乳が出ない、体が痛い、言葉の壁、孤独感…。

可愛いはずの赤ちゃんも、かわいいと思う余裕が当時は無く

気が付けば涙がこぼれていることも…。

そんな時だけ、赤ちゃんは泣き止み、コチラをじっと向き、見つめている様に見えたので、自分が情けなくなりました。

思い出すと胸が締め付けられます。

ホルモンバランスの関係でしょうが、久しぶりに涙を流しました。

頼りになる助産師さんたちが、たくさんいるのに、早く家に帰りたいと思っていました。

日本の友人は逆に、帰りたくない!と思っていたと、聞きました。^0^;

赤ちゃんの経過観察の為、退院が一日延びましたが、無事に退院することができ、とても嬉しかったです。

家に着くと、夫がバラの花束をプレゼントしてくれました。

エストニアの風習だそうです^^

花びらにラメがちりばめられた、キレイなバラで、本当に嬉しかったです。

ご飯が自動的に出る楽な入院生活より、夫と育児に奮闘する生活の方が、気持ちに余裕がありました。

個人的には、入院中よりも、育児経験のある友達に相談した方が、色々学べました。

英語が話せる助産師さんも、たくさんいましたが、所詮第二言語なので、もしエストニア語が理解出来たら、また違った思い出になったのかな?と思いました。

もしくは、人が多いタリンだったら…?

今となっては、貴重な経験の一つになりました。

もし次回があるなら、今回の経験を踏まえて、うまくやれるだろうと思っています。

最近の息子

とっても長くなりましたが

ここまでお読みいただき
ありがとうございました!

海外での出産例の一つとして、楽しんで頂けたら幸いです^^

それはこの辺で
Head aega(ヘアド アエガ)!