春が近づくと、店頭にウサギや卵の、お菓子や商品が並び始め、イースターが近いのだと、気が付きます。
今年の2023年は、4月9日の日曜日が、イースター・サンデーになります。
エストニア語で、イースタ―は
”Ülestõusmispühad/ウレストゥウスミスプハド(復活祭)”
”Lihavõtted/リハヴッテド(断食後初めて肉が食べられる日※lihaは肉と言う意味)”
”Munadepüha/ムナデプハ(卵の祝日)”
”Kiigepühad/キーゲプハ(スウィングの祝日)″
と呼ばれます。(たくさんありすぎ!)
※読みは無理やりカタカナを当てはめているのでご愛敬
エストニアは日本と同様、宗教熱心な国ではないですが、イースターのお祝いをします。
ですが、日本人がイメージする、イースターと、ほんの少し違うので
今回は、エストニア流イースターの過ごし方!アメリカとの違いや何をするかも紹介、ということで、ブログを書いていきたいと思います。
最後までおつきあい頂ければ幸いです。
イースターとはどんな日?ザックリ解説!
イースター(復活祭)は、イエス・キリストが磔刑にされ、三日目に復活したことを祝う、キリスト教徒にとって、最も重要とされる日です。
イースターは、移動祝日の為、毎年日付が変わります。
また東方教会と西方教会で、日付の算定方法が違う為、教会によって、日付が異なる年の方が多いそうです。
基本的に、「春分後の最初の満月の日曜日」にお祝いされます。
実は以前書いた、”ヴァストラクッケル”に、関連しています。
ヴァストラクッケル由来の、ヴァストラパエヴは
春の断食前の、最後のお祝いの、食事の一部
と紹介しましたが、このイースターの日が、断食が終わる日に当たります。
その為、肉・乳製品・卵が解禁になる為、イースターの食卓には、それらに加え、乳製品や卵をたっぷり使った、パンやケーキ等が食べられます。
断食の間に、食べられずに、たまっていた卵を、消費するという理由もあるそうです。
現在は古来の様な、厳粛な断食は、あまり行われていないようです。
↓ヴァストラクッケルのブログは
こちらからご覧いただけます↓
アメリカのイースターは何をする?
イースターは、各国でお祝いがされていますが、大国アメリカでは、どんなお祝いをしているのでしょうか?
よくテレビや映画で見かけるのは、かわいいかごを持った子供たちが、素敵な庭で隠された卵を見つける、エッグハントをする姿と、かわいいウサギですね!
他にも、アメリカのホワイトハウスでは、イースターエッグを転がして競う、エッグロールというゲームを、子供たちと楽しんだり
ニューヨークでは、盛大なイースターパレードとボンネットフェスティバルが行われます。
お祝いの食べ物には、ホットクロスバンや、ローストチキン・ラム、ゆで卵と、肉や卵をたっぷり食べる様です。
アメリカはとっても華やかですね!
エストニア流イースターの過ごし方!
さて、エストニアのイースターは、どのように過ごすのでしょうか?
イースター・サンデーより重要な金曜日?!
エストニアでは、イースター・サンデーよりも、その前の金曜日の方が、重要な気がします。
Suur reede(スールレーデ)といい、直訳すると大きな金曜日です。
※英語ではGood Friday
大抵の家庭は、この金曜日に、エストニアのイースターで、目玉とも言える、イースターエッグを作ります。
エストニアの伝統的な、イースターエッグの作り方は、玉ねぎの皮を使って、白い卵に着色します。
Munakoksimine/ムナコクシミネ(エッグノッキング)と言って
色付けした卵をぶつけ合い、最後まで割れなかった人が勝ち!
というゲームをします。
勝った人には、卵をすべて食べる権利があります!(程々に)
パレードなど、派手な催しはありませんが、エストニアには、古くからの伝統行事が、たくさんあります。
後ほどご紹介したいと思います。
エストニアのイースタエッグを作ってみました!
イースターバニーはエストニアであまり見ない?
イースターと言えば、卵と同じくらい、思い浮かべるのが、イースターバニー!
ウサギは、春の訪れと豊穣の象徴、とされているので、イースターには欠かせない存在です。
エストニアでも、イースターが近くなると、店頭に卵やウサギのお菓子や、商品が並びます。
そもそも”イースターにウサギ”は、1572年頃のドイツから来ているそうです。
イースターのウサギが、卵をもって、庭に隠し、それを子供たちが見つける、という伝統は
今でもエストニアで続いていますが、卵づくりや、エッグノッキングより、一般的ではない様に感じます。
しかし、エストニア野外博物館では、エッグハンティングの催しが、度々行われ、体験することができます。
エストニア野外博物館のHPはここをクリック
北と南で違ったエストニアのイースター伝統行事
エストニア南部の、ロシアに隣接した、独自の文化をもつ地域に、セト地方(セトマー)があります。
そこでの伝統的なイースターは、エッグロール(卵転がし)や、スウィング(ブランコ)です。
ブランコには神聖な意味合いがあり、自身の健康や、活力、幸運をもたらすと、信じられていました。
ブランコを設置するのは、若い男性の役割で、19世紀には、お礼として卵と手袋やベルトを、作ってくれた人へ贈りました。
若者にとってブランコは、重要な娯楽の一つでもありました。
一方、エストニアの北部と中央部のイースターは、ブランコの代わりに
テーブル・ジャンプ(lauahüppamine)で、お祝いしました。
岩などに板を置き、両端に人が立ち、片方の人がジャンプするという、若者と子供たちの間で名人芸でした。
元は健康と幸福を、祈願する物で、今日はイースターで行われませんが、夏にブランコの代わりとして、行われることがあるそうです。
エストニア流イースターの過ごし方!アメリカとの違いや何をするかも紹介 まとめ
エストニア流イースターの過ごし方を、アメリカと比較して、ご紹介しましたが、いかがでしたか?
近年は、色んな国の文化を取り入れて、イースターもにぎやかに過ごすことが、多くなったと思います。
でも、昔の伝統を知るのも面白いですよね!
特にエストニアのブランコは、想像していたイースターと、違ったアクティビティなので、その国の文化を知れたような気がします。
またエストニアの文化を、ご紹介できたらと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
それはこの辺で
Head aega(ヘアド アエガ)!